これは個人の私見です。
12月6日までの報道を受けて現時点で思ったことをそのまま綴っています。
(自分自身の今後の為に記録しておきたいと思ったから)
◆ 一緒に働く保育士と話した言葉
・私たちがやるべきことはいつもと変わらない。
『起きたことは冷静に事実を受け入れ、今の自分たちに何が出来るのかを考えて、振り返り、そしてそれを糧にまた成長ならびに保育園に還元していく』
私には保育業界を変えるなんてことは出来ないし、SNSではこれを期に保育士配置基準を変えようとか一部で盛り上がっているが、今、私たちに出来ることは・・・
ちゃんと仕事をしているのであれば、大切なうちの仲間たちはこれからも全力で守っていきたいし、保護者の皆さんにも『自分の大切な子どもをうちに預けてよかった』と思ってもらう気持ちに変わりはない。
だから私は今回も色々考える事はあっても、変わらず前に進んでいく。自分にはこれしか出来ないし、、、『保育士』として働いているのが私の全てなので。
きちんと今回の状況を自分たちも理解し、自分たちの日々の行動を振り返り、そして早急に自治体からも通達が来ると思うから、そこも踏まえてまた自分たちに出来ることを真剣に考えていこう。
こんな話をさせていただきました☆彡
◆ ここからは完全な私見です。
◆ 率直に警察ならびに市長の行動には納得しています。
・適切かつ迅速な対応だと思います。
・子どもの人権は当然守られるべき。
・その上で今回の行為は虐待の域を超えて暴行&脅迫。
・法人内での処分ならびに退職したので終了では自己満足で終了。
→逮捕という形の刑事罰を下すことで事の重大さをしっかり示すと共に『保育士は何様なんだ⁉』と保育業界だけでなく世間にそう思われない為にも今回の明確な処分は必要だったと思います。
ただ、今回は警察と市長が動いたことで事件として大々的に注目され、改善につながる一歩になったが、、、もし『新人保育士が保育課や警察に内部通報をしたら取り合ってもらうことが出来たのでしょうか』
◆ きっとこの保育園だけの問題ではない保育士の発信
厳しいことを言ってしまうと、園内で起きていたことに気付いていながらそれを黙認していたら同罪なんです。でも・・・
① 声を上げていたけれど受けいれてもらえなかった。
(今回は問題を把握しながら市長への報告を怠ったとして、健康福祉部長と子育て支援監、こども未来課長の幹部3人が懲戒処分)
② 保育士が買い手市場で保育園批判をしたら解雇されて次の仕事に就くことが出来ない。
③ 一族経営や職員派閥等による意見が言えない職場環境だった。
今回は誓約書&園長の土下座という報道があったが、それでも黙認は同罪なんです。そう考えると・・・なぜ他の保育士たちはこのことを言わなかったor言えなかったのかという部分が凄く気になるんです。
実際に20年前は②と③の影響で理不尽なパワハラにより保育士が『保育以外の部分で』苦しんでいるということがとても多かったことを改めて思い出しました。
(当時は保育士がうつ病&薬を飲んで頑張るなんて姿をよくみたものです。)
だから今回の件については・・・
① 他の保育士はこのことを知っていたのか。
② もし知っていたのであればなぜ声をあげなかったのか。
③ もし声をあげていたのであればこの声が外に届かなかったのか。
ここまで明確に調査をしてもらいたいなって個人的に思っています。
『これで終わり』ではなく『ここからが始まり』なんだと思っています。
◆ 園長はそれ以上に処分されるべきだと思う。
園長って実は意外と孤独だったり、現場の保育士たちにはわからない苦労をしていることが多いものです。でもそれって、それだけ保育園のことをしっかり考えているからこそです。
今回は裾野さくら保育園の報道と共に富山市の本郷町保育園でも同じような虐待問題が起きていた。この2つの保育園で共通している園長の問題点として・・・
『責任は保育園にある』
『すでに退職している』
という形で幕引きを図っている所。確かに退職させてしまえば園内としては処分をしており、そして職員ではないからもう関係ないということになる。そして退職してしまえばもう職員ではないから意見を聞くことは出来ない。
これは違うと思う。
園長ってそういう責任を最後まで取る事が責務であり、本当に責任が保育園にあるのであれば、全てを明らかにすることが役割なのではないかな。
私が今回『逮捕』『刑事処分』に納得しているというのは、それだけ大きなことが起きたのであれば職員を退職させて、それが保育園ならびに園長の責任の取り方で済ませてしまうのはおかしいと思ったからです。
◆ かといって保育士を守る仕組みも同時に作る必要があるのでは…。
『虐待ならびに通報の基準となる行為とはどこなのか』
多分、多くの保育士はこう思っているのではないかと思います。
個人的に一つの基準として『保護者が見ている前で同じことをすることが出来るかどうか』だと思って日々保育はしていますが・・・
それも実は明確な基準ではなく曖昧なものなんです。
そして私らしくない発言かもしれませんが・・・最低限の線引きは必要としても明確なルールに縛られることだけが本当に正しい事なのか。
そしてそのようなことを保護者も望んでいるのだろうかと。
表現を大きくすれば『だったら保育は人間ではなくロボットがすればいいじゃない』ということになる。
でも人というのはそれぞれ違った味や雰囲気があり、何より子どもだけでなく人間というのは出会った周りの人間によっても大きく変わっていくもの。
そして明らかな違法行為はNGということを踏まえて・・・
なんでもかんでも『行政の意向』『子どもの意向』『保護者の意向』に全て最優先の行動を取っていたら、保育士も保育園も成り立たないと思うんです。
そして子どもたち1人1人の個性や可能性も奪われてしまうのではないかと。
最後に現実問題として・・・自分たちの身を守る為だといっても、そのような縛りが過剰になれば、きっと保育士として働こうと思う仲間たちって一気にいなくなってしまうのではないでしょうか。
◆ ではそのように色々と考える保育士たちは誰に相談する??
前述のように私は園内で自分たちの想いをぶつけあうことが出来ていますが、果たして今回のような問題が起きている保育園で、このような会話をすることは出来るのでしょうか。
というか・・・これって30代で役職についているからこそ気軽に出来る会話なんじゃないかな??
これも私にとっては珍しいことかもしれませんが・・・
・まだまだ理不尽な人間関係の保育園って結構ありますよ。
・実際に保育士2人で1歳12人を見ていて、トイレとか少し場を離れた時にかみつきや引っかきのあるクラスを1人で12人を見るって大変ですよ。
・時には嚙みつきやひっかきを防ぐために、距離を取ることを目的に顔を抑えたり、強い視線を送る事も必要な事もありますし、園児の気持ちが高ぶってしまった時には抱きかかえて落ち着かせることもあります。
・時には軽く頭をこずいたり、頬を触ったりすることもあります。
(ケガさせたり感情を行動にぶつけるのはNGですよ)
・保育士側の意見を全て鵜呑みにするのもどうかと思いますが、実際にその場を見ていない保護者が子どもの意見を一方的に受け入れてしまうことも難しい問題です。
(そこも含めて日頃からの信頼関係が大切なんですけどね。)
(ビデオカメラにすることが全て解決??”)
・ミスは決してよいことではないが、時には言葉の選択を誤ることや感情が高まってしまうことだってどんな仕事でも少なからずありますよね。
じゃあ・・・リスクを最優先に感情を一切出さずに全てがマニュアル通りに働くことが結果として優秀な保育士なのか。。。
本当に色々なことを考えさせられるニュースであり、そしてこれが今、私たちの生きている保育業界で起きていることなんだと改めて実感しています。